「MTVunplugged」と並びCAという音楽価値が、いかに邦楽シーンにおいて重要であるかを証明する作品。しかも世界シーンの歴史において語られるレジェンツが、東洋のいちDuoのためにこれほど集まるということを、邦楽界はその歴史教科書に載せる名誉があるだろう。マキシ・プリースト
チャカ・カーン
故マイケル・ハッチエンス
ボーイ・ジョージ
リチャード・マークス
…どれも昔から音楽史の中でその名を語られ、そして今や益々比ぶ程もない、世界では大きな存在として活躍している伝説ばかりだ。他には60年代アイドルでミックの恋人だったマリアンヌ(最近ビリーコーガンやベック、ブラーのデーモンと仕事をしたらしい)。ドラッグから復活した元「天使の声」が歌う「嘘」はブルース曲に生まれ変わったよう。また日英で人気のリサスタが歌う「TAKE ME AWAY」のボーカル技術も堪能できる。キャシーデニスの「天気予報の恋人」は原曲に忠実だが、詞は即興なのか単純さが目立つ。アレサンドラサンズはさすが「LOVESONG」を任されただけの実力を聞かせる。最も傑作だったのが「PRIDE」をレゲエにしたアパッチ・インディアン。ファンにとっては馴染みづらいかもしれないが、あのFUGEESのPRASとも親交がある彼の実力に、今作の意味を楽しませてもらった。詞も彼なりにしっかり編まれている。敬意を払いたい。ウェンディマシューズが歌う「WALK」もオススメ。「STAMP」の同曲にあれは無いわ、と思えたリスナーにはきっとこの曲のカヴァーこそ満足できるものだったはず。
いつか、邦楽シーンも国境を超えることが当たり前な時代になる。しかしこの作品はちょうど野茂、イチローがやがて日本人が海外でプレーすることが当たり前になることを祈る、と言った当時の存在と同じような、当に邦楽史のパイオニア作だ。この快挙を誇りに思う。